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CASE STUDY

進出事例

代表取締役の山崎明信さんは、大学時代はアメリカンフットボール部に所属、卒業後は大手不動産デベロッパーに就職し、2011年に現在の会社を起業。シェアハウス等を中心に事業展開をするとともに、タンザニア、メキシコ、ベトナムでのゲストハウスの運営を皮切りに海外展開を図っています。

起業のきっかけ

親が転勤族だったので、全国各地を転々としていて、大学は札幌、就職は東京でしたが、札幌で学生時代を過ごしたこともあって、「札幌を盛り上げたい」という気持ちはありました。その一方で、北海道や札幌は、起業をはじめとするチャレンジカルチャーの意識が低いことを感じていました。東京で就職した当時はベンチャーブームで、周囲には学生起業家も多く、このようなカルチャーが北海道にもあれば、北海道に戻りたい人を呼び込めるのではないかと思い、まずは東京で起業をして、北海道に戻ってきてからは短期滞在ができるゲストハウス事業を中心に事業展開を図っています。また、2023年には札幌市内のオフィスビルを改装し、コワーキングスペースやシェアオフィスを備えた施設「BYYARD(バイヤード)」をオープンしました。現在は若手起業家や起業家予備軍の拠点として利用されています。

海外進出のきっかけ

コロナ以前は、国内の宿泊事業の派生でメキシコ、タンザニア、ベトナムでゲストハウスを運営していました。それに付随して、ゲストハウスの1階に飲食店も運営していて、宿泊プラス飲食事業を海外で展開していました。タンザニアとベトナムは新型コロナウイルスの影響で撤退しましたが、メキシコは現在でも運営しています。北海道からの視点では、「なぜメキシコ?なぜタンザニア?」と言われがちですが、札幌のゲストハウスの運営スタッフに、メキシコやタンザニア、ベトナム出身の社員がいたのが進出のきっかけでした。彼らが帰国する際、ゲストハウス事業を自分の国でもやりたい意向があったので、彼らと一緒に海外事業を立ち上げました。

現地でのマーケティング

メキシコを例に挙げると、まずはインターネットでメキシコの観光データを見て、細かいデータについては、現地に足を運び確認しました。ホテルの稼働率、ローシーズンやハイシーズンの観光客の動向を自分の目で確認した上で、一定数の観光客を確保できれば、ワーストシミュレーションでも赤字にはならないだろうということで、メキシコ進出の判断をしました。起業前に大手不動産デベロッパーで働いていましたので、海外進出を判断する上で、その経験が役立っています。

メキシコでの飲食事業展開

日本のゲストハウスの1階には、主に海外からの宿泊者と日本人との接点づくりのために飲食店を運営していて、メキシコでも同様にゲストハウスの1階でメキシコ料理の飲食店を運営し、宿泊者をもてなしていました。しかしながら、周囲には安くて美味しいメキシコ料理屋が多数出店されているため、方向転換して現地のメキシコ人に対して日本料理を提供することにしました。その中で人気が高かったのが「ヴィーガンラーメン」※注2でした。
現在、メキシコシティとメキシコ太平洋岸の観光地プエルトバジャルタに進出していますが、プエルトバジャルタは特にヴィーガンが多い街です。国内外でもヴィーガンラーメンはまだ少ないですが、メキシコではヴィーガンの飲食店が流行っていたので、試しにヴィーガンラーメンを提供したところ、見事に当たりました。なお、ラーメンをはじめ日本料理店を海外で出店する際に、現地の日本料理店やその他の人気飲食店経営者からは、「日本人が美味しいと思う料理」を提供した方が良いとアドバイスをもらいました。提供しているメニューの味がぶれた場合、日本人基準で修正できるメリットがあります。

飲食事業の運営ノウハウ

メキシコシティの場合だと、20席程度の小さな店舗ですが、1日当たり100人から150人の集客があります。単価については、ラーメン1杯が約1,200円、その他サイドメニューや飲料をオーダーすると1人当たりの単価は約2,500円となりますので、十分採算がとれますし、投資回収も可能です。
従業員の採用については、現地で日本人のみの採用は難しく、また、我々としては長期間働いてもらいたい思いもあるので、日本文化に興味を持っている、または日本語を勉強している現地の方を優先的に採用しました。結果的には、モチベーションを高く持って働いてもらっています。また、他の現地の飲食店を見ると、時間を守らないことをはじめとして日本と比較すると仕事に取組む姿勢が異なり、ビジネスを行う中では弊害となるケースがあるので、それを防ぐためにも運営方式は日本のものをベースにしています。日本とメキシコの価値観は違いますが、従業員に対しては日本式のルールを順守することをお願いしています。また、働いている従業員には、その努力が報われて欲しいと常々思っています。当社で働くことで、未来への希望を持っていただきたいので、将来的には従業員の独立支援制度も検討しています。

今後の海外展開

店舗数の目標は今後5年間で30店舗は増やしていきたいと考えています。自社直営のほかフランチャイズでの展開も検討しているところです。当面はメキシコシティを中心に、その他の都市にも進出する予定です。メキシコを制覇した後は、アメリカやカナダのほか、コロンビアやブラジルへの出店も考えているところです。また、ラーメンに限らず、現地ニーズがある日本食の提供も検討しています。

これから海外進出を目指している方々へ

現在、我々はゲストハウスのほか飲食事業を中心に海外展開を図っています。日本国内の外食事業は、少子高齢化や人口減少の影響によるマーケットの縮小が、目に見えています。言語や文化の壁がありますが、日本国内のマーケットで戦うよりは、今後、人口増加や所得倍増が見込めるブルーオーシャンの海外で展開した方が有利だと思います。
皆さまが海外への最初の一歩を踏み出す際、当社もお手伝いしますので、ぜひ一緒に海外に進出しましょう。

2011年(平成23年)創業の株式会社フルコミッションは、不動産企画
開発事業を核にして、シェアオフィスの運営を通じた若手起業家の支援にも
力を入れているほか、メキシコでゲストハウスや飲食店の運営も行っている。

株式会社フルコミッション
札幌市中央区北5条西11丁目15-4 BYYARD内
不動産企画開発事業、国内事業、海外事業、人材紹介事業
15名